3 直腸膣壁弛緩症

 自然分娩を経験した女性特有の症状です。分娩時に膣壁はかなり伸展します。大部分は自然に 元の状態に戻りますが、一部では弛緩した状態のまま残る場合があります。そうなると、排便のために息んだとき、直腸が抵抗の少ない、前方の膣前庭部の方へ 飛び出していきます。息めば息むほど、肛門の方へ圧力がかからず、飛び出した膣前庭の方へばかり圧力がかかるようになります。そのために排便が出来にくく なります。軽症ののうちは飛び出した部分を指で押さえると圧力が肛門の方へかかるので排便が容易になります。重症になると、歩行時にも直腸が脱出します。 こうなると、手術が必要になります。写真は直腸を真横から写したものです。図のように息んだときの圧力のかかる方向が違った方向に向かいます。そのために 排便が困難になります。



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